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歯科矯正後に後戻りが起きる理由とリテーナー使用中の原因を解説


歯科矯正は、美しい歯並びや正しい噛み合わせを実現するための治療ですが、治療後に「後戻り」が発生することがあります。

矯正で整えた歯が元の位置に戻ろうとする現象は、患者さまにとって大きな悩みとなる場合があります。


本記事では、後戻りが起きる理由や、リテーナーを使用していても後戻りする場合の原因について詳しく解説します。


■矯正後の後戻りとは

後戻りとは、矯正治療によって理想の位置に移動した歯が、自然な力によって再び元の位置に戻ろうとする現象を指します。


歯を支える骨や歯茎が新しい位置に適応するまでには時間がかかるため、保定装置(リテーナー)の装着が必要となります。しかし、リテーナーを使用している場合でも、何らかの理由で後戻りが起きることがあります。


■歯科矯正後に後戻りが発生する理由

◎歯を支える組織が安定するまでの期間が必要

矯正治療によって歯が移動すると、それを支える骨や歯周組織も変化します。この変化した組織が新しい歯の位置でしっかり安定するまでには、数ヶ月から数年の時間が必要です。この間、歯は元の位置に戻ろうとする力(生理的な反発力)を持っているため、適切な保定が欠かせません。


◎筋肉の影響

舌や唇、頬の筋肉が歯に与える力は意外に大きく、矯正治療前の状態に適応している場合があります。この力が矯正後も変わらない場合、歯に持続的な圧力がかかり、後戻りが起きやすくなります。特に舌で歯を押す癖があると、前歯の位置に影響を及ぼすことが多いです。


◎成長期の変化

成長期の患者さまでは、矯正後も顎や顔面の骨の成長が続くため、歯並びが再び変化する可能性があります。これが成長による後戻りの原因となる場合があります。


◎生活習慣や癖

歯ぎしりや食いしばりといった習慣は、歯に過剰な力を加える原因となり、後戻りを引き起こすリスクを高めます。また、片側だけで咀嚼する癖や口呼吸なども、歯並びや噛み合わせに影響を与えます。


■リテーナーを使用しているのに後戻りする原因

◎装着時間の不足

リテーナーの装着時間が歯科医院で指示された時間よりも短い場合、歯が新しい位置で安定する前に元の位置へ戻り始めることがあります。矯正治療後の初期段階では、特に長時間の装着が求められます。


◎リテーナーの不適合

歯の微妙な動きや成長によって、リテーナーが口腔内に合わなくなる場合があります。このような場合、リテーナーが歯を適切に保持できず、後戻りを招く可能性があります。


◎リテーナーの種類に起因する問題

リテーナーには取り外し式と固定式があります。

取り外し式リテーナーは、装着を忘れたり、怠ったりすると効果が低下します。一方、固定式リテーナーでは、接着が弱くなると保持力が不十分になることがあります。


◎噛み合わせの不均衡

矯正治療後に噛み合わせが不均衡な状態にあると、一部の歯に過剰な力が加わり、動きが生じる場合があります。この場合、リテーナーだけでは十分な対応ができないことがあります。


■後戻りを防ぐための対策

◎リテーナーの使用を徹底する

リテーナーの使用時間や頻度は、歯科医師の指示を守ることが大切です。特に治療直後の保定期間中は、装着を怠らないよう注意しましょう。


◎定期的なメンテナンス

リテーナーの状態や歯並びの変化をチェックするために、定期的に歯科医院を訪れることが必要です。適合しなくなったリテーナーは、早めに調整や交換が必要です。


◎癖の改善

舌癖や食いしばりなどの悪習慣が後戻りの原因となる場合、専門的なトレーニングや指導を受けて改善することが重要です。


◎口腔ケアの徹底

 口腔内の健康を維持することで、歯を支える組織の状態を良好に保ち、後戻りのリスクを軽減します。


【矯正治療後も保定期間でのリテーナー装着をお忘れなく】

歯科矯正後の後戻りは、様々な要因によって引き起こされます。リテーナーを正しく使用しても、装着時間や癖、リテーナーの状態によっては後戻りが進むことがあります。そのため、歯科医師の指示を守り、定期検診を受けながら適切な対策を講じることが重要です。



ファミリアデンタルオフィス
歯科医師
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