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セラミック治療の豆知識 TRIVIA

e-max、ジルコニア 奥歯のセラミック治療ではどっちを選べば良いの?



ファミリアデンタルオフィスでは、以下の3種類のセラミックによるセラミック治療を行っています。


・プレミアムダイヤモンドセラミック

・e-max(イーマックス)

・ジルコニア


このうち、奥歯の治療で用いられるのは主にe-max、ジルコニアです。どちらも丈夫なセラミックであり、強い力がかかる奥歯のセラミック治療に適しています。


丈夫さを持つe-max、ジルコニアですが、歯ぎしり・食いしばりの癖がある場合など、噛む力の強さによってはe-maxが適さないケースも。


今回は「奥歯の治療ではe-max、ジルコニアどちらを選べば良いの?」についてのお話です。


■奥歯のセラミック治療で重要なポイント


◎「噛む力」に耐えられる強度を持つセラミックを用いることが重要

奥歯は食べ物を噛み砕き、すりつぶす歯です。奥歯には大きな力がかかるため、奥歯のセラミック治療では「噛む力」に耐えられる強度を持つセラミックを用いることが重要になります。


食べ物を噛む力に耐えられることが第一の条件になると共に、奥歯のセラミック治療では、歯ぎしり・食いしばりの癖がある場合や平均よりも噛む力が強いケースにも耐えることができるセラミックの強度が求められます。


■e-max、ジルコニアの強度について


◎e-maxは400MPa前後、ジルコニアは金属と同程度の1,000MPa前後の硬さ

セラミックの硬さは、曲げる力に対して亀裂や破壊が起きる応力である「曲げ強度(単位:MPa(メガパスカル))」を測定基準にすることが多いです。


セラミックの硬さはニケイ酸リチウムガラスセラミックで作られたe-maxが400MPa前後、ジルコニウム鉱という人工ダイヤモンドの原料から作られたジルコニアが1,000MPa前後です。


ご参考までに、人体でもっとも硬い組織である歯の表面のエナメル質の硬さは80~90MPa程度になります。


保険診療で用いる銀歯(金銀パラジウム合金)の硬さが650~800MPa前後のため、ジルコニアは金属と同程度がそれ以上の非常に高い強度を持ちます。強度の高さから、分類上はセラミックでありながらジルコニアは「白い金属」とも呼ばれています。


■e-maxを奥歯に用いるときの注意点とは?


◎歯ぎしり・食いしばりの癖がある、噛む力が強い場合はe-max製の詰め物・被せ物が欠けや割れを起こすケースも

二ケイ酸リチウムガラスにより、美しさとしなやかな丈夫さを兼ね備えたセラミック「e-max」。審美性が重要な前歯から、強度が求められる奥歯まで、セラミック治療においてe-maxはすべての歯に適応できます。


すべての歯に適応可能なe-maxですが、負荷がかかりやすい奥歯にe-maxを用いるときは注意が必要です。歯ぎしり・食いしばりの癖がある、または、噛む力が強い場合はe-max製の奥歯の詰め物・被せ物が欠けや割れを起こすケースも。


■ジルコニアを用いることで奥歯の詰め物・被せ物の欠けや割れを防ぎやすくなります


◎通常の使用でジルコニア製の詰め物・被せ物が欠けたり割れることはほぼありません

ジルコニア製の詰め物・被せ物は、力がかかる奥歯にも安定して用いることができます。


ジルコニアは金属と同程度、または、それ以上の強度(1,000MPa前後)を誇ります。非常に強度が高いため、通常の使用でジルコニア製の詰め物・被せ物が欠けたり割れることはほぼありません(※)。


(※)ジルコニア製の詰め物・被せ物が絶対に

欠けや割れを起こさない訳ではありません。


■e-max、ジルコニア、どちらにもメリット・デメリットがあります


◎美しさと丈夫さを兼ね備えたe-max

e-maxはニケイ酸リチウムガラスの結晶を加えることで高い透明性としなやかな丈夫さを実現したセラミックです。


高い透明性により、天然歯のエナメル質に近い、もしくは、天然歯以上の透明度を再現できます。透明度が高いため、審美性が重要な前歯への適応も可能です。


優れた透明性に加え、e-maxは強度が400MPa前後と高く、従来のポーセレンセラミック(100MPa前後)と比べて約4倍の硬さを持ちます。ニケイ酸リチウムガラス結晶により適度な弾力性があり、セラミックの素材そのものがしなやかな点もe-maxの大きな特徴の一つです。


400MPa前後の高い強度・しなやかさを持つe-maxですが、歯ぎしり・食いしばりの癖がある場合や噛む力が強いケースでは奥歯への適応が難しいことも。


◎高い強度を持つジルコニア

1,000MPa前後の高い強度を持つセラミック、ジルコニア。ジルコニアは人工ダイヤモンドの原料として使われるほど硬く、力がかかる奥歯にも安定して用いることができます。


強度が高いジルコニアですが、「自然な白さを再現する」という歯の色調の再現性の点ではe-maxやポーセレン(プレミアムダイヤモンドセラミックの表面に用いるセラミック)に劣ります。


歯の色調の再現性に劣るため、素材すべてがジルコニアで作られた詰め物・被せ物(フルジルコニア)は前歯には適しません。主に奥歯のセラミック治療でフルジルコニアを用います。


【奥歯のセラミック治療では噛む力を考慮して適切な素材を選ぶことが大切】


奥歯のセラミック治療では、歯ぎしり・食いしばりの癖の有無や噛む力を考慮して適切な素材を選ぶことが大切です。


歯ぎしり・食いしばりの癖がなく、噛む力も平均的であればe-max製の奥歯の詰め物・被せ物で問題がない場合もあります。


歯ぎしり・食いしばりの癖がある方、噛む力が強い方、また、セラミックの欠けや割れが心配な方は、奥歯のセラミック治療では強度が高いジルコニア製の詰め物・被せ物をおすすめします。


– セラミック治療の無料相談を行っています –


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