「セラミックの詰め物・被せ物って、見た目を良くするだけでしょ?」
「保険の銀歯・レジン(白いペーストの詰め物)で十分だよ」
「でも…保険の詰め物・被せ物でむし歯をくり返すことがあるのは、なぜ?」
セラミックは見た目を良くするだけ…その様に考えている方はいらっしゃいませんでしょうか?
セラミック治療では、自然な白さを再現可能なセラミック製の詰め物・被せ物により、見た目の美しさにフォーカスします。ただし、セラミック治療のメリットは見た目の美しさのみではありません。
見た目の美しさに加え、むし歯が再発しにくい点も、セラミック治療の大きな特長の一つとして挙げられます。
目次
■セラミックの詰め物・被せ物はむし歯が再発しにくい理由
以下のような理由により、保険の銀歯・レジンと比べて、セラミックの詰め物・被せ物はむし歯が再発しにくいです。
理由①詰め物・被せ物がすき間なくぴったりと歯に密着する
セラミックの詰め物・被せ物は濡れ性(※)が高く、接着剤との相性が良いです。
(※)濡れ性・・・物体の表面に均等に接着剤が濡れて広がり、馴染む性質。
接着剤との相性の良さに加え、セラミック治療では機能性ポリマーという接着性が高い接着剤を用い、詰め物・被せ物を歯に接着します。
接着剤との相性の良さ+機能性ポリマーの高い接着性により、セラミックの詰め物・被せ物はすき間なくぴったりと歯に密着します。
詰め物・被せ物がすき間なくぴったりと歯に密着するため、すき間からむし歯菌をはじめとする細菌が侵入しにくくなり、二次カリエス(※)の予防効果を高められます。
(※)二次カリエス・・・詰め物・被せ物の下でむし歯が再発すること。
<保険の銀歯・レジンの場合>
保険の銀歯は金属のため、歯との接着性があまり良くありません。接着性の悪さのほか、国のルール(過剰な診療の禁止)によって保険診療では使える器具・素材が限られているため、保険のむし歯治療で機能性ポリマーを使うのは難しいです。
上記の理由により、保険の銀歯の詰め物・被せ物は経年劣化によって歯と補綴物のあいだにすき間ができやすく、すき間から侵入したむし歯菌によってむし歯が再発することがあります。
なお、銀歯と比べると、保険のレジンの詰め物は歯との接着性が高いです。しかし、レジンはプラスチック樹脂のため吸水性(※)が高い&強度が低く、経年劣化によって歯と詰め物とのあいだにすき間ができやすいデメリットがあります。歯と詰め物のすき間に侵入したむし歯菌により、保険のレジンの詰め物はむし歯が再発するケースも。
(※)吸水性・・・物質の水の吸い込みやすさ。吸水性が高い物質は
劣化しやすく、吸水性が低い物質は劣化しにくい。
理由②吸水性が低く、詰め物・被せ物が劣化しにくい
セラミックは吸水性が低く、経年劣化しにくいです。
吸水性が低いセラミックでできた詰め物・被せ物にすることで、経年劣化による、補綴物の表面の傷がつきにくくなり、むし歯菌をはじめとする細菌の付着を防ぎやすくなります。
{「濡れ性」と「吸水性」は別の基準です}
セラミックの濡れ性と吸水性は別の基準です。濡れ性が高い=吸水性が高い、ではありません。
濡れ性=接着剤の馴染みやすさ(接着剤がムラなく均等に広がるかどうか)
吸水性=物質の水の吸い込みやすさ
になります。
<保険の銀歯・レジンの場合>
保険の銀歯は金属のため、耐久性が高いです。ただし、経年劣化によって銀歯の詰め物・被せ物が錆びやすいデメリットがあります(酸化し、詰め物・被せ物が黒くなる)。
保険のレジン(プラスチック樹脂の白いペースト)は吸水性が高く、経年劣化しやすいです。経年劣化により、保険のレジンの詰め物は欠けや割れが生じ、亀裂から入り込んだむし歯菌によって二次カリエスを起こすことがあります。
理由③詰め物・被せ物の表面に歯垢や汚れがつきにくい
セラミックはつるんとしており、なめらかな素材です。陶器でできた瀬戸物のお茶碗・湯呑がつるんとしていることをイメージしていただけると、セラミックのなめらかさが伝わりやすいかと思います。
セラミックの詰め物・被せ物は表面がつるんとしているため、歯垢や汚れがつきにくいです。
セラミックの詰め物・被せ物にすることで、補綴物の表面に歯垢や汚れがつきにくくなり、補綴物に付着したむし歯菌によるむし歯を防ぎやすくなります(※)。
(※)むし歯を防ぎ、むし歯の進行を抑えるためには、毎日の歯みがき+歯間清掃に
よるセルフケア、および、歯科医院で受ける定期検診が必須です。
<保険の銀歯・レジンの場合>
保険の銀歯は金属イオンにより、詰め物・被せ物がプラス(+)に帯電しています。歯垢はマイナス(-)に帯電しているため、プラスに引き寄せられてしまい、銀歯の詰め物・被せ物は歯垢がつきやすいです。銀歯の詰め物・被せ物に引き寄せられて付着した歯垢の中にひそむむし歯菌が原因となり、二次カリエスをひき起こすことがあります。
保険の銀歯の歯垢のつきやすさのほか、保険のレジンも経年劣化によるデメリットがあります。保険のレジンは経年劣化しやすく、詰め物の表面に微細な傷や溝ができやすいです。レジンの詰め物の表面にできた傷や溝の中に歯垢が入り込んでしまい、歯垢の中にひそむむし歯菌によって二次カリエスをひき起こすことがあります。
【保険の銀歯・レジンでお困りの方はお気軽にご相談ください】
今回は、「セラミックの詰め物・被せ物はむし歯が再発しにくい理由」についてご説明をさせていただきました。
セラミックの詰め物・被せ物はむし歯が再発しにくいです。しかし、セラミックの補綴物にしたからと言って、絶対にむし歯が再発しない訳ではありません。
セラミックの詰め物・被せ物の白さ&お口の健康を保つためには、患者様ご自身で行う毎日の歯みがき+歯間清掃が欠かせません。毎日のセルフケアに加え、歯科医院で受ける定期メンテナンス(プロケア)も必須です。セルフケア&プロケアをしっかり継続することで、セラミックの詰め物・被せ物の白さ&お口の健康を維持しやすくなります。
– セラミック治療の無料相談を行っています –
「銀歯やレジンの補綴物にしたものの、むし歯をくり返している」など、保険の詰め物・被せ物によるむし歯の再発でお困りの方は、ファミリアデンタルオフィスまでお気軽にご相談ください。相談費は無料です。
カウンセリングでは歯科医師が患者様の歯の状態を確認すると共にご希望(詰め物・被せ物の種類、治療の仕方など)をお伺いし、それぞれの方に合った治療方法・素材をご提案いたします。