セラミックの詰め物・被せ物、と聞くと、一般的には費用が大きな自費診療をイメージする方が多いです。
自費が基本のセラミック治療ですが、実は、保険適用できるケースも。
自費の物とは素材が異なりますが、歯科医院や歯の状態によっては、保険でセラミックの詰め物・被せ物の治療を受けられる場合があります。
セラミックの詰め物・被せ物は、自費と保険でどのような違いがあるのでしょうか?
目次
■自費のセラミックの詰め物・被せ物の特徴
◎歯の白さを自然な印象に近づけやすい、割れ・欠けを起こしにくいなど、自費のセラミックの詰め物・被せ物はメリットが多いです
自費のセラミック治療では、患者さんのご希望や前歯・奥歯などの歯の位置に応じて以下のような様々な素材を用います。
[自費のセラミック治療で用いるセラミックの主な種類&特徴]
ダイヤモンドセラミック(ポーセレン+ジルコニアフレーム)
フレームの強度が高く(1,000MPa前後)、光を透しやすい&透明感に優れた素材。自然な白さの歯に近づけやすく、前歯の詰め物・被せ物に適しています。
e-max(イーマックス)
ニケイ酸リチウムガラス由来の高い透明感を持つ素材。
しなやかさがあり強度が高く(400MPa前後)、20年以上前の従来のセラミックと比べて詰め物・被せ物の割れ・欠けを起こしにくいです。美しさが求められる前歯から、力がかかる奥歯の詰め物・被せ物まで、幅広く適応できます。
ジルコニア
非常に強度が高く(1,000MPa前後)、詰め物・被せ物の割れ・欠けを起こしにくいです。力がかかる奥歯の詰め物・被せ物にも適応できます。
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上記のほか、自費のセラミックの詰め物・被せ物は歯との接着性が高く、保険の詰め物・被せ物と比べて二次カリエス(詰め物・被せ物をした歯が再度むし歯になること)になりにくいです。
自費のセラミックの詰め物・被せ物は、経年劣化や着色・変色を起こしにくいメリットもあります。
1つにつき数万円~十万円以上と、保険と比べると費用が大きめなセラミック。費用は大きめですが、自然な見た目(美しさ)や、丈夫さ・二次カリエスのなりにくさなどの機能性をお求めの方には、自費のセラミック治療が選択肢として挙げられます。
■保険のセラミックの詰め物・被せ物はどんな素材でできているの?
◎レジンの中にセラミックの粉末を混ぜたハイブリッドレジンを用います
保険のセラミックの詰め物・被せ物には、ハイブリッドレジンブロックを削りだして作られる「CAD/CAMインレー・クラウン」があります。
ハイブリッドレジンとは、レジン(プラスチック樹脂)の中にセラミックの粉末(セラミックフィラー)を混ぜた混合物です。
歯科医院の院内に備えてあるCAD/CAM(キャドキャム)という機械でハイブリッドレジンブロックを削りだし、CAD/CAMインレー・クラウンが作られます(※1)(※2)。
(※1)クリニックにより、CAD/CAMの有無が異なります。
(※2)ジルコニアブロックなどを用い、
CAD/CAM(CEREC)で設計・作製する
自費のセラミックの詰め物・被せ物(セレック)もあります。
セラミックを混ぜているものの、プラスチック樹脂が主成分であり、学術・医療の分野ではハイブリッドレジンはセラミックではなくレジンの一種として分類されます。
◎自費のセラミックと比べて、保険のセラミックの詰め物・被せ物(CAD/CAMインレー・クラウン)は審美性・機能性に劣ります
自費と比べて、保険を適用して比較的安価にセラミックの詰め物・被せ物の治療を受けられる、保険のCAD/CAMインレー・クラウン。
費用が安い、というメリットがある一方、プラスチック樹脂が主成分のため、保険のCAD/CAMインレー・クラウンは以下のようなデメリットも。
[保険のセラミックの詰め物・被せ物(CAD/CAMインレー・クラウン)の特徴]
メリット
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比較的安価に、保険でセラミック(ハイブリッドレジン)の詰め物・被せ物の治療を受けられる(1つの詰め物・被せ物につき、3割負担で5,000円~9,000円程度)
デメリット
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歯の白さの再現性に劣り、詰め物・被せ物がのっぺりとした不自然な白さに見えることがある
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経年劣化による着色・変色が起きやすい
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強度が200MPa前後のため、詰め物・被せ物の割れ・欠けが起きやすい(自費のセラミックと比べた場合)
【セラミック治療の無料相談を行っています】
ファミリアデンタルオフィスでは、セラミック治療に関するご質問やご希望をお伺いしております。相談費は無料です。
カウンセリングでは、歯科医師が患者さんのお話を詳しくお伺いし、一人ひとりの方に合った治療方法・素材をご提案いたします。
セラミックの詰め物・被せ物をご検討されている方は、当院までお気軽にご相談ください。