詰め物・被せ物をつける前に、歯周病治療を行うことがあるのはナゼ?|浜松市でセラミック治療|ファミリアデンタルオフィス セラミック治療専門サイト

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詰め物・被せ物をつける前に、歯周病治療を行うことがあるのはナゼ?


「むし歯で詰め物・被せ物をつけることに… でも、歯周病治療が必要ですと言われた」

「早く詰め物・被せ物をつけて欲しい」


むし歯治療などで詰め物・被せ物をつける前に、歯周組織の状態によっては歯周病治療が必要になる場合があります。特に、中度~重度の歯周病が見られるケースでは、歯周病治療は必須です。


今回は、「詰め物・被せ物をつける前に、歯周病治療を行うことがある理由」について、お話しします。


■歯周組織の大切さ(歯を取り囲む歯ぐき、歯を支える顎の骨の大切さ)


◎歯周組織が健全でなければ、詰め物・被せ物を安定して取り付けられません

歯、と聞くと、多くの方は歯ぐきから外側にでている歯の部分(歯冠:しかん)のみをイメージします。


歯は、見えている歯冠部分のみではありません。歯ぐきや顎の骨の中には、歯の根っこである歯根(しこん)が埋まっています。


歯根・歯冠(=歯)を支えているのは、歯が植わっている顎の骨(歯槽骨)です。顎の骨に加え、歯を安定させるためには、歯ぐきの高さ・厚みも重要になります。


上記の理由により、歯の周辺組織である歯ぐき・顎の骨が健全でなければ、詰め物・被せ物を安定して取り付けられません。


◎歯周組織の状態が悪いままで詰め物・被せ物をつけてしまうと…

歯周組織(歯ぐき、顎の骨など)は「歯の土台」となる部分です。


  • 土台が良くない=歯周病などによって歯周組織の状態が悪化している


ままで詰め物・被せ物をつけても、歯そのものがグラグラしたり歯が抜け落ちてしまうおそれがあります。


■歯周病は歯を失うこともある怖い病気


◎日本人の歯の喪失原因の第1位は歯周病

進行すると歯を失うこともある、怖い病気「歯周病」。


事実、日本人の歯の喪失原因の第1位は歯周病です。歯を失ったケースにおいて、約4割の方が歯周病が原因で歯を喪失しています(※)。


(※)公益財団法人8020推進財団

第2回 永久歯の抜歯原因調査」(2018)

より引用。


◎痛みなどの症状を感じにくく、歯周病を放置し、歯周組織の状態が悪化するケースが少なくありません

歯周病の怖いところは、痛みなどの症状を感じにくい点です。

むし歯は、進行すると歯がしみたり歯に痛みを感じることが多いですよね。


一方、歯周病は、痛みなどの症状を感じない場合が多いです。

自覚症状に乏しいため、歯周病を放置し、歯周組織の状態が悪化するケースが少なくありません。


歯周病を放置した結果、気づいたときには歯ぐきが大きく下がり、顎の骨が溶けて歯がグラグラ… 指でつまんで歯を抜けるほど、歯周病が重症化する場合も。


【毎日のセルフケア+歯周病メンテナンスで歯・歯周組織の状態を健全に保ちましょう】


詰め物・被せ物を安定して取り付けるには、歯を支えている歯周組織が健全であることが前提条件になります。


歯・歯周組織の健康を維持するために、


  • 毎日のセルフケア(歯磨き+歯間清掃)

  • 歯科医院で行う歯周病メンテナンス(検診+歯のクリーニング・歯石取り)


を継続しましょう。


歯周病に対しては、歯周組織の状態に応じて適切な歯周病治療(歯周外科治療を含む)を行うことで、歯周組織の状態改善にアプローチできます。


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歯科医師
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