「前歯と奥歯ではセラミックの種類が違うの?」
「セラミックはどれも同じ?」
「自分にはどんなセラミックが合っているのかな?」
セラミックにはさまざまな種類があります。種類によって硬さや美しさが異なるため、患者様のご希望や歯の位置に合わせ、最適なセラミックを用いて治療を進めていきます。
今回はセラミック治療で用いるセラミックの種類とそれぞれの特徴についてご紹介します。
目次
■ダイヤモンドセラミック
◎美しさと丈夫さを兼ね備えたセラミックの被せ物
ダイヤモンドセラミックとは、美しさと丈夫さを兼ね備えたセラミックの被せ物です。
土台となる被せ物の内側はジルコニアでできており、外側に透明感があるポーセレンを焼き付けています。
◎身体になじみやすく、高い強度を持つジルコニアで内側のフレームを構成
ジルコニアは「人工ダイヤモンド」と呼ばれ、人工関節やスペースシャトルの素材にも使われている安全性が高いセラミックです。強度は1000MPa前後で金属と同程度の硬さを持ち、通常の使用で被せ物の欠けや割れが発生することはほぼありません(※)。
(※)ジルコニアが絶対に破損しない訳ではありません。
◎透明感に優れたポーセレンで自然な白さの歯を再現
ポーセレンは美しさを持つ長石系ガラスセラミックでできており、透明感に優れています。光を透しやすいため色調の再現性が高く、天然歯のような自然な白さの歯に近づけられます。
≪適応可能な歯≫
・前歯
<メリット・デメリット>
メリット
・美しさと丈夫さを兼ね備えている
・透明感があり、天然歯のような自然な白さの歯に近づけられる
・金属不使用のため、金属アレルギーを起こす心配がない
・内側のフレームがジルコニアでできており、フレームの耐久性が高い
デメリット
・噛む力が強すぎる、または、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は外側のポーセレンが欠けたり割れることがある
・大きな負荷がかかりやすい奥歯に適応するのは難しい
■e-max
◎二ケイ酸リチウムガラスにより、美しさとしなやかさを実現
e-max(イーマックス)とは、美しさとしなやかさを併せ持つセラミックです。
ガラス結晶に二ケイ酸リチウムを加えることで透明感を保ちながらしなやかさを実現。透明度が高く審美性に優れており、衝撃に対するしやなかさ、丈夫さも兼ね備えています。
強度は400MPa前後で長石系セラミック(80~120MPa前後)の数倍以上の硬さがあり、欠けや割れが起きにくい点が特徴です。。
≪適応可能な歯≫
・前歯
・奥歯
<メリット・デメリット>
メリット
・美しさとしなやかさ、丈夫さを兼ね備えている
・透明感があり、天然歯のような自然な白さの歯に近づけられる
・金属不使用のため、金属アレルギーを起こす心配がない
・しなやかさと丈夫さがあり、前歯から奥歯まですべての歯に適応できる(※)
(※)噛む力が強すぎる、または、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は
e-maxではなくオールジルコニアを用いることがあります。
デメリット
・噛む力が強すぎる、または、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は欠けたり割れることがある
・透明感が高いため、元の歯の色(黄ばみなど)が見えてしまうことがある
■オールジルコニア
◎丈夫さがあり、負荷がかかる奥歯にも適応可能
オールジルコニアとは、詰め物や被せ物全体がジルコニアで作られているセラミックです。
全体がジルコニアで作られているため強度が高く(1000MPa前後)、負荷がかかる奥歯に適応できます。
≪適応可能な歯≫
・奥歯
<メリット・デメリット>
メリット
・全体がジルコニアで作られているため強度が高く、負荷がかかる奥歯に適応できる
・金属不使用のため、金属アレルギーを起こす心配がない
デメリット
・噛む力が強すぎる、または、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は噛み合わせ部分の歯がすり減ったりひび割れてしまうことがある
・色調の再現性に限りがあるため前歯には向かず、主に奥歯への適応となる
【セラミック治療に関するご質問がある方はお気軽にご相談ください】
以前のセラミックは強度が低く、詰め物・被せ物が欠けたり割れることがありました。
現在は素材や治療方法が進化し、セラミックの欠けや割れは起きにくくなっています。「セラミックは壊れやすいのでは?」と心配な方も、ご安心してセラミック治療をご検討いただければ幸いです。
– セラミック治療の無料相談を行っています –
ファミリアデンタルオフィスではセラミック治療に関するお悩みやご希望をお伺いします。セラミックをご検討中の方はぜひ、当院の無料相談をご利用ください。