インビザラインとは、透明なマウスピースを使って歯を動かす矯正方法で、見た目が目立たないことや、取り外しができることなどが魅力です。しかし、インビザラインを始める前には、必ず「クリンチェック」という工程を経る必要があります。クリンチェックとは、一体どんなものなのでしょうか？今回はクリンチェックの意味や流れなどについて詳しく解説します。
■クリンチェックとは？
クリンチェックとは、インビザラインの治療計画を立てるためのシミュレーションソフトウェアです。クリンチェックでは、口腔内をスキャンして作成した歯の3Dモデルを用いて、歯がどのように動いていくかをコンピューター上で予測します。クリンチェックによって、治療期間や必要なマウスピースの枚数、アタッチメント（歯に付ける小さな突起）の位置や形などが決まります。
クリンチェックは、アメリカのアラインテクノロジー社が提供する独自のシステムで、日本では2014年に製造販売承認を受けたものです。これまでの何百万という治療実績をもとに作られたプログラムであり、定期的にアップデートや改良が行われています。またクリンチェックは、インビザライン治療における重要なツールであり、患者さんと歯科医師とのコミュニケーションやイメージ共有に役立ちます。
■クリンチェックの流れ
クリンチェックは、インビザライン治療を始める前に行われます。
- カウンセリング
患者さんが歯並びで気になっていることや治療に対する希望や不安などを歯科医師に相談します。
- 精密検査
口腔内診査やレントゲン撮影などを行い、治療前にむし歯や歯周病などがないかを確認します。また、口腔内スキャナー（iTero Element）やシリコン印象などで歯型を取ります。
- 3Dモデル作成
口腔内スキャナーで取ったデータやシリコン印象をアメリカのインビザラインの会社（アライン・テクノロジー社）に送り、歯の3Dモデルを作成してもらいます。
- 治療計画立案
アライン社が作成した3Dモデルをもとに、歯科医師がクリンチェックのソフトウェアで治療計画を立てます。歯の動きやアライナーの枚数や交換周期、必要な処置や装置などを決めます。
- シミュレーション
治療計画を立てたら、パソコンで歯の移動予測のシミュレーションを見ることができます。患者さんと歯科医師とで治療のイメージを共有し、細かい調整や要望があれば反映させます。
- アライナーの発注・作成
治療計画ができあがったら、アライン社にアライナーの発注をします。
- アライナーの装着・治療開始
アライナーが届いたら、歯科医師によって装着方法や注意点などを説明されます。その後、アライナーを装着し、治療を開始します。
■クリンチェックのメリット
◎治療前に治療後の歯並びが分かる
クリンチェックでは、歯の動きをステップごとに見ることができます。これにより、治療の目標や希望する歯並びを明確にすることができます。また、治療中にシミュレーションと実際の歯並びを比較することで、治療の進捗や効果を確認することができます。
◎治療計画を細かく調整できる
クリンチェックは、パソコン上で歯科医師が治療計画を修正することができます。これにより、希望する歯並びへの微調整が可能で、歯の動かし方や順番、アタッチメントの有無や数などを変更することができます。
◎デジタルデータで負担が少ない
クリンチェックでは、口腔内スキャナー（iTero Element）を使って型取りを行うことができます。これにより、従来のシリコン印象に比べて、テクニカルエラーや患者さんへの肉体的負担が少なくなります。また、デジタルデータは正確で再現性が高いため、マウスピースのフィット感も向上します。
【インビザライン矯正おすすめです】
クリンチェックは、インビザライン治療において欠かせない工程です。患者さんとのコミュニケーションやイメージ共有ができることで、より理想的な歯並びに近づけることができます。インビザライン治療に興味がある方はお気軽にご相談ください。
