審美治療という言葉を最近よく耳にするようになってきました。

審美治療とは一体どのような範囲の治療をさすものなのでしょうか。

■審美治療とは

◎歯の美しさに焦点を当てた治療

審美治療とは歯の美しさに焦点を当てた治療です。

昔から行われている多くの歯科治療は、保険診療の範囲内で行われてきました。

この保険診療の範囲は、使える材料や術式が決まっていて、限られた中から治療を選ぶ形となっています。

保険に入っている方に、平等な治療を提供するためにこのような形をとっている保険診療ですが、歯の美しさについてはなかなか追求することが難しかったといえます。

しかし、歯はとても目につきやすいところにあるため、審美面が気になってしまい困るという方もいらっしゃいました。

そのため生まれたのが審美治療です。

審美治療は保険診療の範囲内ではなかなか追求できない歯の美しさを追求することができます。

◎機能面も大切

審美治療は歯の見た目の美しさを追求することができますが、同じように機能面についても追求し、より良い治療を受けることができます。

保険診療の範囲内だと、使える材料や術式が決まっているため、機能面もある一定の機能のものを広く提供するということを目的に治療が行われます。

そのため個人の状態に合わせた機能面の追求はなかなか難しいという一面もありました。

審美治療を行えば、見た目の美しさだけでなく個人に合わせた機能面の追求も行うことができます。

■審美治療の内容

◎白いかぶせもの

かぶせものをする時、保険診療で行うと奥歯は銀歯になります。

前歯でも金属の素材の上にプラスチックを貼り付けた変色しやすいものが保険診療の基本となります。

自由治療を選択すると、奥歯も白い素材をご選択いただけるだけでなく、汚れがつきにくく割れにくい、セラミックやその他の素材を自由に選ぶことができます。

歯全体を覆うクラウンだけでなく、一部を覆うインレーも白い素材を選択いただけます。

◎自費の入れ歯

自費で作る入れ歯も審美治療の一つといえるでしょう。

保険診療の部分入れ歯は、クラスプという左右にかけるかけ金が目立ちすぎるというデメリットがありました。

自費の入れ歯はこのクラスプがないため、金属色が目立たずとてもきれいです。

◎ホワイトニング

歯を白くするホワイトニングも、審美治療の一つです。

歯の着色や変色は、食事内容や加齢などによっても起こりやすく、場合によっては清潔感がなく見られてしまうこともあります。

機能面で問題があるわけではありませんが、ご本人にとっては強いコンプレックスとなるケースも考えられます。

ホワイトニングは審美治療の代表的なものといっていいでしょう。

◎インプラント

歯槽骨内に人工歯根を埋入し、その上に噛み合わせを回復させるインプラント治療もとても審美面で優れた治療法です。

入れ歯やブリッジと違い、そこが喪失歯であるとはなかなか気づかれにくいでしょう。

インプラント治療も審美治療の1つと数えている歯科医院もあります。

■審美治療の患者様負担

◎基本的に自費治療

審美治療はその見た目の美しさや機能を追求することから、基本的に自費治療となり、患者様の全額負担となります。

◎医療費控除

審美治療の中でも、インプラントやクラウンなどの機能面の回復をはかる補綴治療は医療費控除を受けられる可能性があります。

【審美治療は患者様一人ひとりにフォーカスした治療法】

審美治療は全額自費治療となり、負担が大きな治療と考えられがちですが、審美面、機能面ともにとても良い結果を提供することができます。

見た目が気になる、機能面をまだ追求したいという患者様は、審美治療をご検討してみてはいかがでしょうか。